実務補習所に入所される皆さんへ
日本公認会計士協会 常務理事(後進育成担当)
一般財団法人会計教育研修機構 実務補習責任者
日下部 惠美
公認会計士試験合格、おめでとうございます。そして、実務補習所にようこそ。会計職業専門家としての扉を自らの力で拓き、歩み出す皆さんに敬意を表し、心よりお祝い申し上げます。
皆さんは、どんな会計職業専門家を目指していますか。そのために何を学び、何を身につけたいですか。是非、これから過ごす実務補習所の時間のなかで、ご自身の目指す姿をみつけて下さい。
実務補習においては、皆さんを含む全ての実務補習関係者が共有すべきミッション(存在意義)、ビジョン(目指すべき姿)、行動指針(共有すべき行動軸)があります。
実務補習のミッション(存在意義)は、皆さんが「会計職業専門家としてふさわしい品位と幅広い識見を備え、専門的知識を実務上で応用できる能力を有する公認会計士」としてキャリアを歩み、グローバル時代の社会に貢献していくために必要な基礎を身につけるための補習教育を提供していくことです。
実務補習の修了までに身につけるべき基礎は、以下のとおりです。
- 社会に貢献する会計職業専門家としての使命感、並びに、価値観、倫理及び姿勢
- 会計職業専門家に必要な専門的知識、実務能力、応用力とその学び方
- 会計・監査・税務・ICT/デジタルを一体不可分のものとして捉える視点
- 会計職業専門家に必要なコミュニケーション能力
- 公認会計士が活躍し社会に貢献する分野の理解
- 会計職業専門家に必要なネットワーク力(人的ネットワークを構築し活用する能力)
皆さんが目指す会計職業専門家になるために、実務補習を実りある場としてください。
また、実務補習所では同期の仲間、そして、皆さんの実務補習を熱くサポートする先輩会計士との出会いがあります。所属組織の枠を越えたこの出会いは、皆さんにとって、かけがえのない財産となることでしょう。 最後に、皆さんお一人おひとりが志をもって、公認会計士として社会に貢献されることを心から願っています。