投資する経営、問われる資本効率― AI・M&A・大型投資時代の経営判断とファイナンス戦略〈2026年度〉

「ROE・ROICを高め、資本効率を改善せよ」。その一方で、「AI・デジタル、人手不足対応、半導体・データセンター、GX、サプライチェーン再編には、今こそ大胆に投資せよ」――。上場企業の経営層は、いま二つの要請に同時に向き合っています。
本セミナーでは、この一見矛盾する要請を「投資判断」と「ファイナンス」の両面から2日間で掘り下げます。第1回は、企業価値向上につながる投資とは何かを起点に、NPV・IRR・ROIC・WACC等の基本概念を経営判断に必要な範囲で確認したうえで、AI・DX投資や大型設備投資を題材に、投資採否、投資規模・タイミング、段階投資・撤退判断までをケースで検討します。
第2回は、「投資する」と決めた後の成長手段と資金の付け方に焦点を移します。自前の設備投資、M&A、JV・アライアンスの比較、手元資金・借入・社債・増資・CB等の資金調達手段、財務余力・格付・希薄化・株主還元との関係を整理し、最終的にはアクティビストや機関投資家に対して「なぜこの投資に、この資金調達なのか」を説明できるところまで一体的に考えます。
単なる経営論や事例紹介にとどまらず、投資評価・資本コスト・キャッシュフロー・資金調達に関する理論的な前提と計算上の整合性も丁寧に確認します。ただし、公式の暗記や計算演習を目的とするのではなく、「数字をどう読み、どの前提を疑い、経営会議・取締役会で何を問うべきか」という実践的な判断力の獲得を重視します。2日間を通じて、投資・M&A・財務・株主対応を一つの企業価値ストーリーとして捉えるための判断フレームを持ち帰っていただくことを目指します。
講義回数
全2回(各回1.5時間)実施形態
当日受講(ライブ配信)+アーカイブ配信のセット※ライブ配信にお申込みいただくとアーカイブ配信も視聴いただけます。アーカイブのみご希望の方もこちらからお申込みください。
※ライブ配信はZoomウェビナーを使用して配信いたします。視聴用URLはZoom (no-reply@zoom.us)から配信されます。
※質疑応答は当日の進行状況に応じて実施いたします。なお、アーカイブ配信は講義部分のみとなり、質疑応答部分は配信いたしません。
CPDについて
確認中です。確定次第追記いたします。※単位認定研修についての詳細はこちらをご確認ください。
実務補習単位について
確認中です。確定次第追記いたします。※単位認定研修についての詳細はこちらをご確認ください。
お申込み方法について
セミナーのお申込み方法は、こちらをご覧ください。受講料
会員
無料※法人会員:5口未満の会員は1口6名まで、5口以上加入の会員は1口3名まで無料、超過した場合は超過人数1名あたり各回5,000円(税込)
非会員
1回あたり15,000円(税込)申込期限
日程
ライブ配信
第1回 2026年9月16日(水)14:00~15:30
第2回 2026年9月17日(木)14:00~15:30
アーカイブ配信期間
2026年10月1日(木)~2027年3月31日(水)
申込期限
ライブ配信:各回開催日の3営業日前まで、アーカイブ配信:2027年3月22日(月)
講師紹介
伊藤 信雄 氏

1971年東京生れ。95年日本銀行入行。主に銀行への多数の実地考査に参加し、数千件の貸出や仕組債、デリバティブ資産の査定に従事。2000年楽天銀行(旧イーバンク銀行)の立上げに参画し経営企画部長。銀行業の免許取得・資金調達・事業計画立案等を統括。その後、Ultima Capital(再生ファンド)にて大手企業への投資ストラクチャーの設計、再生プランの現場での実行などに従事。起業を経て、2015年ミナトホールディングス㈱(東証グロース6862)の取締役執行役員として上場企業の財務戦略・M&A戦略・新規事業を統括し、大幅な業績改善に貢献。2018年テンキューブ㈱設立・代表取締役。スタートアップ企業から大企業グループまで、経営戦略・資本戦略からM&Aに至るまで幅広く助言している。支援業種はIT・製造業・金融・不動産・ヘルスケア・外食等までカバー。上場企業グループの常勤取締役・社外取締役としての経験から、取締役会運営等についても豊富な知見を有する。慶應義塾大学経済学部卒業、一橋大学大学院国際企業戦略研究科修了。経営修士。日本取締役協会会員、日本監査役協会会員。
プログラム
第1回 その投資は、本当に企業価値を高めるのか ― 投資評価と不確実性下の意思決定
2026年9月16日(水)14:00~15:30
アーカイブ配信:2026年10月1日(木)~2027年3月31日(水)
1.2026年、なぜ「投資判断」が経営の中心課題になったのか
- 資本コスト・株価を意識した経営と「経営資源の適切な配分」
- AI・データセンター、人手不足対応等で拡大する成長投資
- 金利・物価・建設コスト上昇が投資採算と財務余力に与える影響
2.経営層のための投資評価 ― 基礎を確認し、数字を疑う
- 投資キャッシュフローの捉え方:増分CF、税効果、運転資本、残存価値
- NPV・IRR・回収期間法の意味と使い分け
- ROICとWACCの関係、投資案件評価と全社KPIを混同しないための整理
- 割引率とキャッシュフローの整合性、名目/実質・税前/税後の留意点
- 「WACCを上回るからGo」でよいのか―前提条件と感度分析
3.不確実性の高い投資をどう評価するか
- Base / Upside / Downsideと感度分析・ストレステスト
- AI・DX投資など効果測定が難しい投資の考え方
- 「投資しないリスク」、技術陳腐化・座礁資産リスク
- 延期・拡張・縮小・撤退―リアルオプションの経営的な使い方
4.ケーススタディ:大型成長投資を実行するか
- 次世代設備への大型投資 vs 既存設備の改修・効率化
- 短期ROE・EPSと中長期企業価値のトレードオフ
- 一括投資か、パイロット→本投資の段階投資か
- 需要が外れた場合の縮小・延期・撤退条件
- 経営会議・取締役会で何を問い、何を決めるか
【第1回の到達点】「投資する/しない」「いつ、どの規模で投資するか」を、定量・定性の両面から説明できる。
※実際の講義内容の詳細については、金融経済情勢等を踏まえて予告なく変更となる場合があります。
第2回 投資を、どう実行し、どう資金を付けるのか ― M&A・JV・資金調達・株主対応
2026年9月17日(木)14:00~15:30
アーカイブ配信:2026年10月1日(木)~2027年3月31日(水)
1.第1日の投資判断を「成長手段」の選択へつなげる
- 自前投資・M&A・JV・アライアンスは何が違うのか
- Build / Buy / Partnerの比較軸:時間、支配権、リスク、資本負担
2.ケーススタディ:設備投資・M&A・JV―どの成長手段を選ぶか
- 自前で工場を建てるか、企業を買うか、JVを組むか
- M&A価格とシナジー、支配権プレミアム、「時間を買う」価値
- PMI・統合リスク、技術流出、固定費リスクをどう織り込むか
- 買収する側/提案を受ける側、それぞれの企業価値判断
3.投資を支えるファイナンス ― 資本コストと財務余力
- 内部資金・銀行借入・社債・増資・CB等の特性と選択基準
- Debt / EquityのコストとWACC、レバレッジの効果と限界
- 調達金利だけでは決められない―格付、財務制限条項、流動性、希薄化
- 単独投資からJV・プロジェクト型へ―リスクを誰が負担するのか
- 成長投資と配当・自社株買いをどう両立させるか
4.統合ケース:大型投資+資金調達+株主対応を同時に決める
- 1,000億円の成長投資を単独で行うか、JVで負担を抑えるか
- 借入・増資・CB等をどう組み合わせるか
- 成功時/失敗時のB/S、ROIC、EPS、財務余力への影響
- アクティビストの「投資抑制・資産圧縮・株主還元」提案にどう向き合うか
5.市場に何を語るか ― 投資判断を企業価値ストーリーにする
- 「自社株買いではなく、この投資を選ぶ理由」を説明できるか
- KPI・マイルストーン・資本コスト・撤退基準をどう開示・説明するか
- CFO・経営企画・事業部門・取締役会の役割
- 最終ディスカッション:あなたが経営者なら、何に投資し、どう調達するか
【第2回の到達点】投資手段・資金調達・株主還元を分断せず、「なぜこの投資に、このファイナンスなのか」を企業価値の言葉で説明できる。
※実際の講義内容の詳細については、金融経済情勢等を踏まえて予告なく変更となる場合があります。
会場・受講方法
ライブ配信
お申し込み後、前日までにお申し込み頂いたメールアドレスに視聴URLをお送り致します。
また、ライブ配信ではZoomを利用します。
事前にこちらのマニュアルをご確認ください。
アーカイブ配信
アーカイブ配信は、ライブ配信と同じ映像を後日再配信するものです。
配信開始いたしましたら、ご案内メールをお送りいたします。
配信期間は本ページ内の日程欄をご覧ください。
ご参加にあたってのお願い・注意事項
●受講者お一人ずつ異なるメールアドレスでお申込みください。共有メールアドレスでのお申込みは受講管理の都合上お受けできかねます。
●荒天、天災、交通災害、通信回線障害、講師の急病その他やむを得ない事情により、セミナー延期、中止、中断させていただくことがあります。
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●受講アカウントの共同利用は固くお断りいたします。必ず受講者ごとにお申込みください。講義映像をスクリーン等に投影し、複数人で視聴するような行為もご遠慮ください。
●本講座の記録及び広報のため、本講座の様子を撮影又は録画し、参加者の方を特定しない形で利用をさせていただく場合がございますので、予めご了承ください。
●本講座受講者において、迷惑行為及び、進行の妨げとなる行為(不規則発言など)が行われた場合には、強制的に退出させる場合があります。